怖い話③

続いて僕の経験した【不思議な体験②】を
書いていきたいと思います。

【不思議な体験②】

これは確か僕が大学1回か2回生の時です。
僕が通っていた大学は「大阪芸術大学」で、3回生までは
自宅から1時間30分かけて電車で通学していました。(3回からは親の車)

夏休み明け、だったかと思います。
久々の授業に僕は電車の時間を間違えてしまい、目的の「英語」の授業に
このままだと20~30分ほど遅れる、という状況でした。

学校に着いた時、すでに30分ほど授業開始から遅れており、
なかば開き直って諦めモードでゆっくり教室のある棟へと向かっていました。

中庭を囲むようにして立つ目的の棟に着き、トイレに行きたくなり、
教室のある階に上がる前に1階のトイレに入りました。

そのトイレは「鰻の寝床」みたいに細く、しかし奥行きはさほどないトイレで、
突き当りの少し空いた窓から、気持ちの良い風と午後の陽光がまぶしいほど
だったのを鮮明に覚えています。

2つしかない「小用」の便器で用を足し始めるとすぐに、
僕の後ろを入り口から奥へ人が通った気配がしました。
その後すぐに入口へ出ていき、僕が用を終えてチャックを閉めようとした時、
また奥へと入っていきました。

その後、手を洗っていてふと思いました。
「あれ?今入っていた人、どこや?」
入り口付近の水道で手を洗っていて、奥を見ても誰もいません。
でも“確かに”人が通りました。というか、姿は見てませんが
普通に通った気配が濃厚にあったのです。

手を洗った後、あまりに不思議で奥の「大」の個室1つを扉を開けて確認し、
その隣の個室は用具入れで鍵がかかって開かず、
突き当りの窓も確認しましたが、「内倒し窓」というのでしょうか、開くスペースが狭く
到底人が出られません。

そこまで確認してからようやく、「そういや足音とかしなかったな」という事に
気付きます。
それでも明るい午後の事、「怖い」なんて概念ははなから無く、
「気のせいか」で済ませ、教室へと向かいました。

教室にソッと入り、すぐに友人を見つけ隣に座りました。
早々に授業は終わってしまい、友人と話していました。
友人「えらい遅刻やな、俺ならもういっそ休むわ」
僕「いや単位がな。この後もあるし。しかし久々で時間忘れたわ。」
友人「この後も一緒の授業やな、あーめんどくさい。」
僕「ところでさ、さっき下のトイレ行ってんけど、変やってん。」
友人「なにが?」
僕「おしっこしてたから見てないけど、後ろを確かに人が通ってんけどおらんねん」
友人「トイレって、ちょうどこの教室の下の1階の?」
僕「そう。人が入ってきて出ていってまた入った後で、奥見ても誰もおらんかって。」
友人「・・・個室は?」
僕「見たけどおらん。窓も確かめたもん。最後、奥に入った気配あってんけどなあ。」
友人「・・・kenbo知らん?夏休み中、〇〇学科の学生がこの棟から飛び降り自殺したの。」
僕「えっ?マジで?」
友人「マジで。一時騒然としてたらしい。」
僕「で・・・どこに落ち・・・」
友人「うん、kenboのトイレの入り口前に。それちゃうかな。。」

 

これ後で調べましたが本当でした。
ネットにもいまだに載っています。

さて僕のこの体験ですが、もちろん「気のせい」かもしれません。
しかし、本当にハッキリと気配がしたのです。
気配がしたというより、普通に「人が通ったな」という認識で、
あまりにも自然すぎて、足音がしなかったとか出たり入ったりして変だ、とか
全く思わなかったどころか、「窓から出たのか?」と自分で試そうとしてしまった
くらいです。

この体験でも「怖い」という感覚はなく、「不思議だな」という気持ちです。
友人などは「あのトイレは行かん」と怖がっていましたが。
霊感の無い僕でも、たまたま“波長”があって感じたのかも知れません。

このような話は、友人知人に範囲を広げるとかなりあります。

世の中には不思議な事があるもんですね。