怖い話②

前回に引き続いてのテーマです。

因みに、総合病院勤務の看護師の妻に、「怖い体験や話を聞いたことはないか」
と聞いてみたところ、
「誰もいない個室のトイレの水が勝手に流れたり、足音みないなコツコツという音を
聞いたことはある」が、よく聞くような病院の会談譚みたいな体験や話は
見た事も聞いた事もない、ということでした。

それより夜間の巡回の時、カーテンを開けると患者さんが目の前に立っていたり、
ゴミ箱に放尿していたり・・といった、生身の人間に驚かされることが多いんだそう。
なるほど。。。

僕の体験した「不思議な出来事」

前回ブログでも書いた通り、僕はいわゆる「霊感」といったものは
全くありません。
それでも今までの人生で、2度不思議な体験をしています。
因みにどちらも“衝撃の結末”や“明確な答え”といったものはありませんので、
あしからず。

【不思議な体験①】
僕が小学校5~6年生頃です。
僕の父方の祖父の弟(つまり僕にとって叔父さん)が、末期ガンで入院しており、
家族でときおりお見舞いに行っていました。

叔父さんは大変優しい人でしたが、「叔父」ということもあり、僕は普段から
そこまで親しく会話を交わしたり懐くということはありませんでした。

がある土曜日にお見舞いに行ったとき、「Kenboちゃん、そろそろ6年生、12歳やろ。
もうお兄ちゃんや。1人でおばあちゃんちに行けるくらいに、これからしっかり
していかなあかんで。頑張っていかなあかんで。」と、しみじみと言うのです。
今まで面と向かってメッセージのような言葉をかけられたことが無かったので、
若干「?」と思いましたが、すぐ普通に励ましてくれてるんだと思い、
「分かった頑張る。ありがとう。」と返事した記憶があります。

その日の夜、夢を見ました。
右も左も上も下も分からないほど真っ暗闇の中、僕がぽつんと立っています。
すると、はるか向こうから豆粒くらいの人が、ゆっくりゆっくり近づいて来ます。
真っ暗闇なのに、その人はなぜか鮮明に見えています。
近づいてくるとそれは真っ白の服の(今思い出すと死に装束。頭に三角はありませんでした。)
叔父さんでした。

叔父さんは「Kenboちゃん、これから頑張りや。しんどいこと辛い事あっても頑張れ。
家族を守って頑張れ。これあげるから・・・じゃあな。」
といって、また来た方向に向けて闇の中を歩いていきました。

僕は見えなくなるまで見送った後、手に持った叔父さんからもらったモノを見ると、
深緑色のハードカバーで、四隅に装飾を施した分厚い本で、
その時すぐ「外国の辞書」だということがなぜか分かりました。

翌朝日曜日、コーヒーを飲みながら新聞を読んでいた父に
自分が見た夢を話しました。
僕「変な夢みた。難波のおじちゃんが出てきてん。」
父「ほーんそうなん(新聞から目を離さず)」
僕「真っ暗の中、ずーっと向こうから歩いてきて」
父「うん(新聞から目を離さず)」
僕「白い着物みたいな服着て」
父「うん、まあ昨日会ったからそんな夢見たんやろなあ(まだ新聞見たまま)」
僕「いや、それがなんかへんなの貰って」
父「なにを?(新聞見たまま)」
僕「分厚い外国製の辞書で~」
父「うん(新聞見たまま)」
僕「深緑色で、固いカバーで~」
父「(新聞から目を離し僕を見て)・・・え?なんて?」
僕「いや深緑みたいな色で、固いカバーで~」
父「それ表紙に飾りなかったか?」
僕「あった。(手元のチラシの裏に絵を書いて)こんな感じの飾りが・・」
父「うわぁ~!」
僕「え!?なに?なによ!」
父「思い出した、それ俺が今のおまえくらいの時におじさんに貰ったやつや。。」
僕「・・・嘘やろ?」
父「いやほんま。絵で完全に思い出した。まだ実家探せばあるはずや。鳥肌たった。。」
僕「そんなことがあるの?すごい偶然やな・・なんやろ?」
父「なんやろ・・分からん。。なんでやろ・・」

そしてその日の午後2時頃、家に「叔父さんが亡くなった」という電話がありました。

その後、父の実家を建て直す際、父の部屋の整理に僕は関わらなかったので、
その辞書があったかどうかは分かりません。
父にも聞きましたがその夢の話を忘れていて、ほとんどの私物を一気に処分してしまった、
ということでした。

不思議だけどありがたい体験として

僕はこの体験が怖いといった感情は全くなく、
むしろその当時は「叔父さんが最期に会いにきてくれた」
「普段深く話すことは無かったけど、そこまで思っていてくれたんだ」と嬉しく、
また叔父さんと約束したので頑張っていかなきゃな、と思ったのを覚えています。

以上が不思議な体験①です。

 

不思議な体験②を書くとめちゃくちゃ長くなってしますので、
②は次のブログにて書くことにします。