「嫁」という呼び方について

2021年6月23日

最近、ネットやテレビで、ちらほらと「嫁」という呼び方について話題に上るのを目にする。
最近でも某俳優の発言や、某脳科学者のツイートなどがあった。

甘糟りり子氏もGQの2017年コラムで『「嫁」という呼び方、問題あります。やめてください」
というストレートなコラムを書いてらっしゃる。
https://www.gqjapan.jp/culture/column/20171026/what-to-call-your-wife

さて、なぜこんなことを取り上げるのかと言うと、かくいう僕も「嫁」という呼称が
あまり好きではないからです。
このブログでも「嫁が看護師になりまして」としていないのはそのためです。
別にフェミニストではありませんが、どうも女性側を“軽視”しているというか、
若干男の“驕り”を感じてしまいます。
ただし僕の場合これには「時と場合による」という二の句が続きます。

 

「嫁」という呼び方を不快に感じるとき

僕の場合はとりわけ「文字」で見た時です。
それも不特定多数へ向けた、ブログやツイート、ネット記事、あるいはFBなどで
“自分が知らない”、“有名人ではない”人のを見ると、軽く不快です。
そういった場合、奥さんに対する「敬意」が感じられない上、
「品が無い」と即座に無意識に感じてしまうのです。
だからなんだ、ということは何もありません。

 

「嫁」という呼び方を不快に感じないとき

良く知った友人知人、あるいはテレビの中の有名人などだと、
言葉でも文字でも特に不快には感じません。
友人知人はその人となりを知っているからで、有名人芸能人は
一般人とは違う“特殊”な立場であり、そもそもあまり興味がないので、
発言が気になることもないのだろう、と自己分析します。
有名人の発言に対し、いちいち揚げ足を取って批判するメディアや一般人の方が
見てて見苦しいし、閉口します。

 

自分でも「嫁」と言っている

じゃあ自分自身「嫁」という呼び方を一切使わないのか、というと
そうではありません。
気の置けない親しい友人知人と話す時などは「嫁さんが」「嫁はんが」と
言う時もあります。
ただ、妻の事を知っている相手にはたいてい妻の名前で言い、関係の浅い人や目上の人には
「妻が」と言っており、「嫁」と呼ぶ機会は正直あまりありません。

 

なぜ「妻」と呼ぶか

僕は結婚当初、今後外で、特に仕事などの場合彼女の事をなんと呼べばいいか
考えた事があります。
「嫁」は冒頭書いた理由で却下、「奥さん」は何か尻に敷かれているみたいだし幼稚にも感じる、
「家内」は大人な呼び方で良かったんですが、妻はバリバリ働いてたので“家内”ではなくナシ、
「女房」も良かったんですが、長年連れ添ってこそ良い呼び方のようでナシ
結果、「妻」が年齢的にも感じも一番しっくりきて、以降「妻」を使うようになりました。

 

「旦那」はどうか

「嫁」と同じくあまり気持ちよくはありません笑
僕は時代小説や歴史小説をよく読むので、「旦那」と見聞きすると
「表店の旦那」「妾の旦那」「武士(や浪人)」などがすぐ頭に浮かんでしまいます。
これらは極めて個人的な理由ですが、実際辞書で調べても上記の意味が含まれていました。
ただ、単に「妻が夫を指す語」ともあり、呼び方として間違っている訳ではないようです。

でもどうしてもやっぱりちょっと“品が無い”ような気がしてしまうんですよね。。
他人に品を求めてもしょうがないですし、そんなつもり毛頭ないのですが、
横で女性たちが「あんたんとこ旦那さ~」とか「せやろ?だから言う立ってん旦那に~」
とか聞こえると、どこか不愉快になり聞かないよう意識を閉じます。

 

 

会話する相手やその話の中身により、“嫁・旦那”との呼称を使うのは普通です。
むしろそんなことをいちいち気にして会話できませんし、気にしていたら
肩が凝ります。自分でもそうです。
ただ、心の中ではパートナーの存在を尊重し、敬意を払っていれば、
上手くTPOによって使い分け、また嫌みの無い使い方が出来るんじゃないかな、
と思います。