仕事のストレスに「癒し」は逆効果

2021年8月18日

「癒し」とは自分が今、そこまで大きな心配事がない、
ある程度幸せな状態であればこそ「癒し」となります。

違う言い方をすれば、今非常に大きな心配事がある、とても辛い状況だと
「癒し」の要素は自分にとって逆効果となる。

なぜなら自分の今置かれている状況とのギャップをもろに感じてしまうからです。

僕が感じた「癒し」の逆効果

正直言って今、僕は仕事で非常に強いストレスを感じています。
原因はクライアントの“担当者”です。
いわゆる不機嫌ハラスメント(フキハラ)です。
担当者が違えば状況は全然違っただろうと思うくらい、
その担当者が苦手であり、ストレスの元凶なのです。

そのクライアント(担当者)より、額の比較的大きな仕事を頂戴し、
かれこれ2か月程やり取りしていますが、毎日憂鬱で、食欲もなく、
メールが来る度に動悸が激しくなるという状況です。

そんな毎日を過ごす中、帰宅すると子ども達はいつも通り
屈託のない笑顔ではしゃぎ、接してきます。

「ああ、可愛いな。愛おしいな。」と思うのですが、
思えば思うほど、辛くなります。

彼らに、元気のない、眉間にシワを寄せた顔を見せる訳にもいかないし、
かといってこちらもいつも通り冗談を言ったりバカをするほどの
気力がわかない。

子ども達には元気を貰いますが、愛おしければ愛おしいほど、
今自分の置かれている辛い状況とのギャップについていけなくなるんです。

ではストレスはどうすればいいか?極論2択です。

このストレスの対処法として、極論は2択です。
①なんとかして乗り越える
②逃げる

世の中の多くの人が①です。
「辛い時期」というのは、仕事であれなんであれ永遠に続くわけではありません。
僕の場合でも、社会に出てから今まで何度も仕事で「もう無理や」と思う事が
ありました。
その都度、手を変え品を変えなんとか乗り切ってきました。
乗り切る度に、昨日までの憂鬱は雲が散るように晴れ、
同時に自分に自信もつきます。

僕の今までの経験から、仕事の「人間関係」でストレスを抱えている場合の
対処法として最も効果的な方法は、「開き直る」しかないと僕は思っています。
苦手な相手に対し、「嫌われる」「怒られる」「怖い」と感じるからこそ
萎縮してしまいます。
「嫌われたっていい、殺される訳じゃないし」と開き直れると、
ほんの少しは楽になります。
ただ最近では“過労死”であったり、ストレスが原因で体を壊すこともあるので
見極めは重要です。

また、人に辛い状況を話すことも重要です。
一人で抱え込まない。
人に話すと「分かるよ。俺もこんなことがあった」といった事を聞く事が
あります。すると、
(ああ、俺だけじゃないんだな。)(強そうなこの人にもそんな事があったのか)
と、大きな励みになります。

最近では②も当たり前の事となってきました。
昔の様な根性論は否定される現在、ライフワークバランスが見直され、
1人1人が“自分に合った生き方”をするべき、という風潮です。
それはネットの普及によって、働き方の選択肢が増えた事も原因ですが、
「ストレスを抱えながら今の仕事にしがみついて幸せなのか?」という
思想の見直しにも表れています。
今後、世の中としてはますます「ストレスフリーの追求」の動きが
加速していくかと思います。

結局①か②のどちらがいいのか?

人によって同じ物事に対してのストレスの感じ方は違います。
ただ①には判断基準があります。

もし適応障害などの症状が現れたら、即①は退く方が良いでしょう。
実際は、症状が現れ診断を下されてからでは遅いので、
可能な限り自分の状況を事前に見極めて、
ヤバいとなったら躊躇せず②の逃げるを選択するのが良いです。
も同じです。

「頑張らなきゃ!」という心構えは立派ですが、
体を壊してしまってはしょうがないです。
逃げることは負け犬でもなんでもありません。
その瞬間は「逃げる」でも、その後「別のよりよい道を選んだ」
となれば、その人にとっての賢い選択というわけです。

まとめ

仕事のストレスというのは、その原因が解決されない限り
他の要素で癒されるということはありません。

原因が解決されない間は、「癒し」を求めるより
原因解決に努めた方が得策でしょう。
下手に「癒し」を求めると、自分の辛い状況をより鮮明に感じ、
逆効果となる可能性があります。

ただ、まずは「自分を知り」、「自分と対話」しつつ
出来るだけ自分にとって適切な判断を前もって
取れるようになることが大事であると思います。