心を豊かにするもの ~音楽③~
さて全3回に渡って勝手気ままに述べてきた音楽についても
今回で一旦終了します。
最後の今回は、僕のオススメするアルバムについて、紹介したいと思います。
※厳選に厳選を重ねてますので、他にもたくさんあり、また明日にはこの選は
変わっているかもしれません。
クラシックロック系
「レッドツェッぺリン~レッドツェッぺリンⅢ」
基本的にツェッペリンは全てのアルバムが素晴らしいですが、このアルバムでは
「移民の歌」「祭典の日」「アウトオンザタイルズ」など、シンプルな構成の
リフ中心のロックから、アルバム後半のアコースティックまで、楽しめます。
「ハンブルパイ~パフォーマンスロッキンオンフィルモア」
希代のロックシンガー~ギタリストのスティーブマリオットのバンド。
ハードなクラシックロックのライブアルバムでは、これか、ザ・フーの「ライブアットリーズ」の
どちらか、と僕は思っています。
「スティーリーダン~エイジャ」
「ロック」という概念を広げた功労者ドナルドフェイゲン。彼とウォルターベッカーの
実質2人のユニットであるスティーリーダンの、本アルバムと前後2枚は、ロックやジャズ、
R&B好きには外せない名盤中の名盤です。
「リトルフィート~ウェイティングフォーコロンブス」
僕の最も好きなロックシンガー~スライドギタリストの内の1人ローウェルジョージ。
彼が居たリトルフィートは、ロックにファンキーなニューオリンズのセカンドライン(リズム)
を取り入れ、また楽曲自体も素晴らしく、その集大成がこのライブアルバムです。
「ザ・バンド~ミュージックフロムビックピンク」
いわゆる“アメリカンルーツミュージック”を深く取り入れ、それをポップなロックにまで
昇華させ、また商業的にも成功させた稀有なロックバンド。彼らの本当の魅力は、
ある程度ブルース、ジャズ、R&Bなどの知見があってこそ、嚙み締められます。
※因みにこのジャケの絵はボブディランによるものです。
ソウル~ファンク系
「ダニーハサウェイ~ライブ」
今更説明不要なニューソウルの旗手ダニーハサウェイのライブ。バックを務めるメンバーも
当世一流のミュージシャンばかりで、彼らによってダニーの魅力もまた一段と光っている、
と言えます。「リトルゲットーボーイ」は感涙ものです。
「マーヴィンゲイ~ワッツゴーイングオン」
こちらも不屈の名作。マーヴィンゲイが初めて差別や政治に関する社会的メッセージを込めて
作ったアルバムです。このアルバムと前後して、アメリカではブラックパワーの時代となり、
ジェイムスブラウン、モハメドアリ、キング牧師など黒人のカリスマが出現します。
因みにこのアルバムでのベースのジェイムスジェマーソンは神です。
「ファンカデリック~ハードコアジョリーズ」
ファンクの帝王でありP-ファンク(ファンカデリック、パーラメント)の総帥である
ジョージクリントン。彼の関わるバンドやプロジェクトは、そのどれもが“ファンク”
そのものであり、少し横暴ですがファンク=P-ファンクだといっても過言ではない
と思っています。中でもこのアルバムはどこを切っても黒い血が流れるような、
ロックなファンクアルバムとして、最高にカッコいいです。
「アレサフランクリン~ライブアットフィルモアウェスト」
ソウルの女王が残した、歴史に残るほど“熱い”ライブアルバムです。こちらもドラムが
バーナードパーディ、ベースがチャックレイニーというファンク~ソウル系スタジオ
ミュージシャンの神様的人たちにバックを支えられ、よりソウルフルな仕上がりです。
アレサフランクリンの歌が琴線に触れない人は、ブラックミュージックを聞くべき素養が
無いと思っています。
「サムクック~ライブ」
オーティスレディングやジェイムスブラウンなど、他にも伝説的人物はいますが、
自分の好みからあえてサムクックを挙げました。彼の野卑なのに時にスウィートな
ひび割れた声は、「ソウルを歌うためにある」ように感じます。
ジャズ
「マイルスデイビス~カインドオブブルー」
もはやジャズアルバムの金字塔ですが、実はそれまでのモダンジャズの常識を覆すような実験性に
満ちた作品です。いわゆる“モードジャズ”と言われるもので、マイルスのコンポーザーとして、
またプロデューサーとしての天才性を実感します。最初これが1959年の作品だとは信じられません
でした。ブルーイングリーンのビルエヴァンスのピアノは空気を一変させ、鳥肌が立ちます。
「チャールズミンガス~ミンガスアットアンティーブ」
チャールズミンガスと言えば「直立猿人」を挙げる人が多いと思いますが、僕はロックから入っている
ので、このライブを挙げます。彼のベースのグルーヴが渾然一体とした演奏をより勢いづけており、
ロック好きも唸る熱いライブとなっています。
「ローランドカーク~ヴォランティア―ドスレイヴリー」
盲目の天才ジャズマンです。これもやはりロックから入った自分にとって、受け入れやすい、しかも
度肝を抜く曲や演奏で、フェイバリットです。彼はいくつもの楽器をぶら下げ、サックスやフルートや
笛を同時に吹いたり鼻で拭いたりして、ある種キワモノ視される事がありますが、とんでもないです。
アルバム「溢れ出る涙」の同曲を聞けば、彼が本物の天才サックスプレイヤーだと分かります。
「ボススキャッグス~バットビューティフル」
いわゆる正当なジャズの系譜からは外れるアルバムですが、ジャズヴォーカルアルバムとして優れているので
あえて挙げます。ボズスキャッグスは日本ではAORのミュージシャンとして有名ですが、これは彼の
1面でしかなく、ジョージィフェイムと並び、ブルーアイズソウルの血統者です。
本アルバムはスタンダードのカバーアルバムですが、「バットビューティフル」の美しさは心を打ちます。
「リッキーリージョーンズ~ポップポップ」
これもまたジャズ畑とは違うシンガーソングライターによるジャズスタンダードのカバーアルバムですが、
やはり優れているので紹介します。ロベンフォードのガットギターとベースとリッキーの歌のみの構成ですが、
リッキーのキッチュな歌声とシンプルな楽器編隊が逆に大人な雰囲気を醸し出し、唯一無二の世界を
作っています。
本当は全ジャンル共、もっと名盤もありますし挙げるべき作品もあります。
ただ当たり前の作品を挙げたのでは、他と同じですので、あえて外したものも取り上げました。
予想外に疲れたので、他のジャンルの作品紹介については、音楽④でご紹介することにします。
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